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香港映画『エグザイル/絆』会見&舞台挨拶レポート
著者: ゆめたね子   
2008年12月 6日 02:12
香港映画界の鬼才ジョニー・トー監督が贈る、話題の映画『エグザイル/絆』。
“「インファナル・アフェア」以来最高の話題作”と絶賛され、香港公開では堂々の初登場1位を獲得。台湾ほかアジア全域の映画賞も数々受賞し、映画ファンを興奮させた傑作がついに日本上陸。公開を前に、主演男優のアンソニー・ウォンとフランシス・ンが揃って来日。記者会見、ファンミーティング、舞台挨拶に出席し映画をPRしました。

今や香港を代表する男優とも言える2人ですが、ハードなスケジュールを楽しくこなし、サービストークや気配りがたっぷり。プライベートでも仲良しというだけあって、息の合ったコンビネーションで数々の爆笑コメントを残しました。
華流.netでは、記者会見と舞台挨拶の様子をお届けします。

【11月2日 記者会見】

2人が颯爽と登場すると、会見場に駆けつけたマスコミ陣から自然と拍手が起こり、「カッコいい!」という女性記者の声も。アンソニーとフランシスはにこやかな笑みを浮かべ、会見がスタートしました。

アンソニー(以下ア):コンニチハ! ゲンキデスカ?よろしくお願いします(以上、日本語で)。日本語はこれくらいしかできません。
フランシス(以下フ):コンバンハ!(日本語で)日本語はこの一言しかできません。これで挨拶はいいですか。(もう一言とリクエスト)
ア:おしゃべりなんだから、しゃべろよ!
フ:早く会見を終わらせて、日本料理を食べたいな~。

◆Q&A
Q:撮影中の楽しかったエピソードを聞かせてください。
ア:2つお話しましょう。フランシスが車を岩にぶつけてガソリンが漏れるシーンがあり、エンジンをかけたままみんなで逃げました。とても楽しかった! もう1つは真冬の屋上の撮影。寒い中フランシスが、しゃぶしゃぶなど料理を作ってくれて、美味しく食べた。暖かくなって嬉しかったけど、全員太ってしまったよ。
フ:楽しいエピソードと言えば、ラム・シュのパンツ! 彼は真っ赤なパンツをはいている。銃撃シーンなど危険なシーンの撮影の時には、真っ赤なパンツをはくようにと占い師に言われたらしい。はくと守ってくれるんだって。ある日彼は椅子から飛び降りるシーンで骨折したんだけど、その日は赤いパンツをはいていなかった! そして面白かったのはロイ・チョン。撮影中の彼のあだなは、『カンフーハッスル』に出てきた家主の奥さん! ロイは髪が長くてカーラーを巻いていて、くわえタバコをしていて太ってた。その姿は本当にそっくりで笑えたよ!

Q:では逆に辛かったエピソードを教えてください。

フ:撮影が9か月と長くて本当に辛かった。そして香港映画界も辛い9か月だったと思う。だって主演をつとめた僕ら4人は、黒社会映画に欠かせない俳優。その4人が他の映画に出られないんだから、映画制作がストップしてしまった。関係者も辛かったはずだ。
ア:脚本どころかストーリーもなく、どんな役を演じるのか全くわからなかったこと。現場で毎日悩み、「どんな風に演じたらいいんだろう、何をやればいいんだ」と3人に聞かれてなだめるのに苦労した。高い砂丘から飛び降りるシーンを撮る時は、どういう心境なのかつかめず、「あのタバコのCMのように飛び降りよう!」とみんなに声をかけた。他にもモデルウォークをしようなど、僕がいろいろ指導したんだ。

Q:ジョニー・トー監督について
ア:撮影中の9か月、監督との交流はほとんどなかったと言っていい。現場ではいつもそう。監督は向こうでバーベキュー、僕たちはこっちでしゃぶしゃぶ…そんな感じだね。撮影が始まると中央に集まって、それぞれ自分の仕事をする。そして本番が終わると自分の場所へ。現場はそんな風だった。監督とは直接的な交流はなくても声が聞こえるので、何をしているのか様子が分かる。ごはんを食べているとわかるし、騒がしくなったと思ったら監督が汚い言葉で怒鳴ってることもあった。
Q:空き時間の過ごし方、それぞれの役割などを教えてください。
フ:暇な時のアンソニーはグルメ担当。精進料理や珍しい広東料理をごちそうしてくれた。ロイはカラオケの予約担当。撮影スケジュールなど、監督から情報収集をするのはラム・シュ。オフの日はみんなで遊んでいた。僕はマカオのカジノでぶらぶらしていたな。

Q:トー監督はNGを多く出すことで知られていますが、今回のNG回数は?
フ:アクション含めてワンテイクでOK、というパターンが多かった。役者よりも編集で苦労していると思う。でもアクションシーン以外で、誰かさんのせいでNGが出たね。(と、アンソニーをちらっと見るフランシス)
ア:修行のつもりで、わざと何度もやったのさ! みんな若いんだから、修行を積んで頑張ってもらわなきゃ!

Q:4人のカラオケの十八番を教えてください。
フ:カラオケ担当のロイの任務は、実は大変だった。だって毎日違う店に行かないと行けないから。その理由はアンソニー。とにかくは古い歌ばかり歌うから、通信カラオケには曲がなくて、ディスクをかける店に行かなきゃいけない。機械が古くてディスクがひっかかると動かなくなり、別の店へ。もっと新しい歌を歌ってくれないと!
ア:酒の場だから仕方なく歌うんだよ。でも僕は最初の1曲を歌うだけで、その後は飲んでるだけ。お前らが歌うから飲んでおとなしくしているしかないんだよ。
フ:会計が回ってくるのがイヤで、わざと酔っ払ってるんだろ!
ア:フランシスは若ぶっているけど、どんな古い歌を歌っても全部知っている。ほんとに若いんだろうか?
フ:パンフレットのプロフィールを見れば、僕たちの年齢はわかるだろう。アンソニーが1歳年下だなんて本当だろうか。
ア:プロフィールには1962年生まれと書いてあるけど、実は64年生まれだ。

Q:映画ファンは『ザ・ミッション/非情の掟』を思い出しますが、お二人は?
フ:トー監督は一言「この作品を『ザ・ミッション』の続編にしたい」と言った。アクションシーンでゆっくり歩く映像はよく似ている。でも違うのは歩き方。『ザ・ミッション』は香港のモデル風だったけど、この作品は世界ブランドのモデルの歩き方。ポスター撮影の時は、ブランドのトップモデルのつもりでカメラの前に立った。
ア:どんな風に演じるかと悩んだ時、僕は歌で答えた。例えば僕がタバコのCMソングを歌うと、そのシーンをイメージして演じたりとかね。そしたら映画が完成したよ。

Q:登場人物の若い写真が出てきますが、実際に自分の写真を持ち寄ったのですか?
ア:もちろん! あんなにハンサムなんだから、僕本人の写真に決まってるだろ。
フ:昔の写真を久し振りに見て、自分の顔は子供の時から変わってないと思った。そっくりな息子はかっこよくならないな。

Q:演技について、俳優陣はどうして監督ではなく、アンソニーに質問するのでしょう?

フ:監督に直接聞く勇気はないよ。アンソニーは主演男優賞をもらった実力の持ち主。教えることも好きだし、聞かれると喜んでくれるので彼に質問していたよ。

Q:共演者の印象は?
ア:ラム・シュはトー監督そのもの。監督は俳優ではないので、演技はラム・シュに投影してる。ロイは何にでも疑問を持つ悩み多き人物。ニックは大変な頑張り屋で、布に包まれ火をつけられても我慢して危険な目にあったことも。高い場所から飛び降りるシーンでは、植木鉢に体をぶつけて背中を痛めていた。お前も何か言えよ!(とフランシスに振る)
フ:簡潔に言うと、ロイはデブ、ニックはやせっぽち。サイモンはとにかくいい男!

Q:脚本なしで撮影をして、完成した作品を見て予想外だったシーンはありましたか?

ア:「こんなこと本当にやるのか?」と毎日ビックリ仰天の現場だったので、作品を見ても驚かなかった。
フ:ラストシーンが印象に残った。インスタント写真が映し出されて、現在の自分から子供の頃に戻っていく映像が強烈なインパクトとなり、感動的だと思った。

Q:男気あふれる役柄ですが、もし自分なら同じ行動ができますか?
ア:フランシスと相談させて!
フ:実生活ではこんな状況にはならないと思うし、ピストルも持っていない。自分がどうなるか、実際その場にならないと分からないな。
ア:実は来日前にトー監督と話し合った。男気ある映画というのを売りにしたかったけど、監督は僕ら4人を「まるで主婦のよう」と言った。ハードな男の映画だから、そのコメントは秘密にしたかったけれど、明かしてしまったね。

以上で会見は終了。2人が口を開くたびに爆笑が起こり、和やかなムードと香港ビッグスターのオーラに包まれた会見となりました。


【11月3日 試写会舞台挨拶】

試写会に当選したラッキーなファン約900名が、早い時間から会場に集合。アンソニーとフランシスが舞台に登場すると大歓声と大拍手が巻き起こり、熱気いっぱいの中舞台挨拶が行われました。


ア:コンバンハ!(日本語で)
フ:コンバンハ!(日本語で)

司会(以下司):今日は香港映画に詳しい方から、あまり見たことがない方まで様々なお客様が来場しています。この映画について説明をお願いします。
ア:とにかく面白い映画です。
フ:演技派の俳優たちがモデルウォークで歩いているのが特徴。



司:この作品は脚本がなかった上、ストーリーも決まっていなかった珍しい映画だそうです。
ア:脚本がないのはマシだよ。俳優がいなかったら困るだろう。
フ:脚本がなくても、俳優がいなくても僕には無関係。ギャラをもらえればそれでいいよ。

司:9か月という長い期間、主にマカオで撮影したそうですが、海外旅行の気分でしたか?
ア:長い長いしゃぶしゃぶ旅行だった。
フ:男同士の豪華クルーズという気分で、楽しい時間を過ごした。そして監督の実力で素晴らしい映画が完成した。僕たちはただ、しゃぶしゃぶを食べていただけだね。

司:監督のすごさはどんな所でしょうか。
ア:声がデカイこと! どこにいてもわかるし、怒鳴っている様子で撮影の進行をつかむことができる。そこが監督のすごい所だね。
フ:監督は多趣味で知識が豊富。特に葉巻とワインについて、ものすごく詳しい。撮影中もいろんなことを教わって、勉強になった。

司:監督の作品には何本も出演しているのに、監督はみなさんの名前を時々間違えるとか?
フ:確かに時々アンソニーと呼ばれたし、逆もある。でも僕たちも監督の名前を間違えるので、お互いさま。監督は夜の撮影でもサングラスをかけているけど、転んだりしないし、よくカメラが見えるなと感心するよ。
ア:お前も今日サングラスをかけているな。監督の真似をしたんだろ!

司:映画監督としての素晴らしい部分をうかがいたかったのですが・・・
ア:だから声のデカさだよ、監督は声がデカくないと務まらない。「カメラ~~~!!!」って大声で叫ばなきゃ。
フ:そうだ、そうだ。監督は大声が出せなきゃダメ。俳優は演技にのめりこむので、大声でカットと言ってもらわないと、演技を引きずってしまうんだ。

司:つまり映画は頭で考えず、体で感じようというメッセージですね。
ア:僕自身はそんな風に現場や映画を楽しんでいます。日本のファンのみなさんはどうかな!?
フ:上映前にこんなふざけたことばかり言うのは、今はめいっぱい笑わせて楽しい時間にしたいから! 上映後はみなさんが涙いっぱいだからね。

司:せめて最後は真面目にお願いします(笑)。一番のお勧めシーンを教えてください。
ア:シーン限定だけでは足りません。9か月もかけて苦労して作った作品なので、全編を通して作品ごと感動してほしい。本当に素晴らしい作品です。
フ:アクションシーン。特に銃撃シーンで僕たちは、1000発以上の弾を打ち危険でリアルなシーンを演じました。ストーリー展開を逃さず、集中して見てほしい。

司:アンソニーさん、役作りで必要な場合は10キロでも20キロでも太りますか?
ア:太る必要はないね。太った人ならこのままで演じられる。ダイエットを考えている人は、フランシスから離れてほしい! 現場で食べたしゃぶしゃぶの材料は、フランシスが持って来たんだ。



司:ヘアースタイルが長めですが、次の作品の準備ですか?
ア:9月に生まれた息子に、ママだと思わせるために髪を伸ばしているんだよ。奥さんが子育てが上手じゃないからな。
司:お互いのことを本当に知りつくしていますね。
ア:僕らは結婚した方がいいかもしれないな(笑)。
司:ファン一同、その日を心待ちにしています。

その後、花束贈呈とマスコミのためのフォトセッションが行われ、2人は退場。映画で見せるクールさとは違う茶目っ気いっぱいの2人の表情とおふざけトークで、大いに盛り上がった舞台挨拶となりました。




『エグザイル/絆』

時代に流されない、本物の男たちがいた。
ベネチア、香港、台湾、東京、ハリウッド――
世界中の映画ファンを興奮させた傑作がついに公開!

12/6 (土)、シネマスクエアとうきゅう、
シアター・イメージフォーラム他、
全国順次ロードショー!

『エグザイル/絆』
(原題:EXILED放・逐)
STARING:アンソニー・ウォン、フランシス・ン、ニック・チョン、ロイ・チョン、ラム・シュ、ジョシー・ホー、サイモン・ヤム、リッチー・レン
製作・監督:ジョニー・トー
2006年/香港・中国作品/109分/スコープサイズ
提供:キング・レコード、アート・ポート、ムヴィオラ 配給:アートポート 宣伝:ムヴィオラ

【公式サイト】  http://www.exile-kizuna.com/
【華流.net】台湾・香港・アジア芸能情報専門サイト
 
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